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私、ぴあ株式会社の新卒採用、受けてたんです。
しかもけっこう本気系で。
なのでこのニュースにはぶったまげ。
でも不思議なことに、「こんな経営がピンチな会社に内定もらって就活終わりにしなくてホント良かった☆」みたいなことを思わないんです。そういう思考って人間小さくするかんじだなあ。ま、役員面接で落ちたんですけど。。
ロイターの記事から一部抜粋しますと。
***
ぴあは、全社員の約3分の1にあたる100人の希望退職者を募ると、2008年5月16日に発表した。前日には役員の殆どに当る6人の退任を発表している。
赤字に転落した経営を立て直すためで、当面はチケット販売事業に集中し、出版関連の事業は縮小するのだという。
同社広報によると、 「当社グループの適正な人員規模を検討した結果」
なのだという。募集は会社の1部門に偏ることなく広く行うとしているが、赤字の大きい出版部門にリストラの重点が置かれることは明らかだ。
***
出版部門を志望していた私です。
さて。
昨日は若干動揺していた私ですが、もう一度この件について考えてみたいと思います。
まず、ぴあが叩き出した08年3月末決算での25億円の最終赤字についてですが、某大手出版社に勤務している知り合い曰く、「25億の赤字を出せる出版社もそうそう無いでしょう」とのこと。この数字には実感がありませんが、おととしの決算では「約2億の黒字」だったことを考えると、この会社にとって相当の大幅赤字だったことは間違いなさそうです。
赤字の元凶になったのは、2008年度から新しいチケットシステム導入したことによるそうで。入社試験を受けるにあたり、色々と調べていましたが、この新システムはかなり不評の様子だった。
というのも、そもそもシステムが使いづらいだけでなく、チケットぴあを介してチケットを購入すると手数料もろもろが1000円(!)かかるらしい。「だったらもっと安いとこから購入するor直接購入するし。」っていう顧客が増えたのではないか。
よほど、特定のアーティストのライブやオリンピックなどの一大イベント等でなければ、そんな高い手数料と使いにくいシステムを使ってまで・・というわけ。だったらもっと安くて手軽なチケッティングサービス使いますよね。
しかも、その新システム、中国に構築を委託して失敗したのがおおもとの原因。
中国に委託・・・・
そして問題の、出版事業部。
歴史をたどってみれば、ぴあは出版社としてスタートしました。しかし時代の流れとともに、オンラインチケットやインターネットの普及により「雑誌からレアな情報を得る」という状況がそもそも少なくなります。そして、ぴあが得意としていた「チケットや映画などの情報を雑誌にひとまとめにする」という出版事業はますます隅っこに追いやられることに。
それでも私にとっては、ネットだけじゃ分からない情報(例えば連載であったり雑誌ごとの企画であったり、ビジュアル面であったり、ページごとの流れるようなコンセプト変化だったり・・)が、やっぱり雑誌や本の魅力だと思っているし、その魅力をもっと強めたいと思っていました。ぴあを受けていたのも、ぴあが発する情報がエンタメとして楽しいと純粋に思えたから。
確かに、Weeklyぴあを代表とする出版物は売れていなかったよう。まあ業界全体で見ても出版業界は決して順調とは言えないのは周知のとおり。
とはいえ、なにも内情を知らない学生から言わせてもらえば、中国に委託したチケットシステムの失敗が、結果として出版事業の縮小に繋がるっていうのは納得いかない。(出版での赤字もけっこうな額だったけれど)
もちろん会社だし、経営していかなきゃならない。ぴあは、順調ではない出版事業をこのまま続けるくらいならば、失敗はしたけど確実にニーズはあるオンラインチケットや、エンタメにおけるクロスメディアみたいなものに力を注ぎたいのは当たり前だと思う。
、、、納得いかないというよりは、「寂しい」っていう主観のほうが強いんだと思う。
時代が変わっていく寂しさみたいなもの。
チケットなんて、すべてがオンラインになっていくんだろう。電話予約や窓口で受け渡しなんて、過去のものになるんだろう。
だけど、
オンラインな世の中が、腑に落ちないのは何故だろう。
納得いかないのは、何故だろう。
私を面接した、あの役員は退職するのだろうか。
自分の退職を知っていて新卒の面接をしていたならば、それこそ本当に切ない。
しかもけっこう本気系で。
なのでこのニュースにはぶったまげ。
でも不思議なことに、「こんな経営がピンチな会社に内定もらって就活終わりにしなくてホント良かった☆」みたいなことを思わないんです。そういう思考って人間小さくするかんじだなあ。ま、役員面接で落ちたんですけど。。
ロイターの記事から一部抜粋しますと。
***
ぴあは、全社員の約3分の1にあたる100人の希望退職者を募ると、2008年5月16日に発表した。前日には役員の殆どに当る6人の退任を発表している。
赤字に転落した経営を立て直すためで、当面はチケット販売事業に集中し、出版関連の事業は縮小するのだという。
同社広報によると、 「当社グループの適正な人員規模を検討した結果」
なのだという。募集は会社の1部門に偏ることなく広く行うとしているが、赤字の大きい出版部門にリストラの重点が置かれることは明らかだ。
***
出版部門を志望していた私です。
さて。
昨日は若干動揺していた私ですが、もう一度この件について考えてみたいと思います。
まず、ぴあが叩き出した08年3月末決算での25億円の最終赤字についてですが、某大手出版社に勤務している知り合い曰く、「25億の赤字を出せる出版社もそうそう無いでしょう」とのこと。この数字には実感がありませんが、おととしの決算では「約2億の黒字」だったことを考えると、この会社にとって相当の大幅赤字だったことは間違いなさそうです。
赤字の元凶になったのは、2008年度から新しいチケットシステム導入したことによるそうで。入社試験を受けるにあたり、色々と調べていましたが、この新システムはかなり不評の様子だった。
というのも、そもそもシステムが使いづらいだけでなく、チケットぴあを介してチケットを購入すると手数料もろもろが1000円(!)かかるらしい。「だったらもっと安いとこから購入するor直接購入するし。」っていう顧客が増えたのではないか。
よほど、特定のアーティストのライブやオリンピックなどの一大イベント等でなければ、そんな高い手数料と使いにくいシステムを使ってまで・・というわけ。だったらもっと安くて手軽なチケッティングサービス使いますよね。
しかも、その新システム、中国に構築を委託して失敗したのがおおもとの原因。
中国に委託・・・・
そして問題の、出版事業部。
歴史をたどってみれば、ぴあは出版社としてスタートしました。しかし時代の流れとともに、オンラインチケットやインターネットの普及により「雑誌からレアな情報を得る」という状況がそもそも少なくなります。そして、ぴあが得意としていた「チケットや映画などの情報を雑誌にひとまとめにする」という出版事業はますます隅っこに追いやられることに。
それでも私にとっては、ネットだけじゃ分からない情報(例えば連載であったり雑誌ごとの企画であったり、ビジュアル面であったり、ページごとの流れるようなコンセプト変化だったり・・)が、やっぱり雑誌や本の魅力だと思っているし、その魅力をもっと強めたいと思っていました。ぴあを受けていたのも、ぴあが発する情報がエンタメとして楽しいと純粋に思えたから。
確かに、Weeklyぴあを代表とする出版物は売れていなかったよう。まあ業界全体で見ても出版業界は決して順調とは言えないのは周知のとおり。
とはいえ、なにも内情を知らない学生から言わせてもらえば、中国に委託したチケットシステムの失敗が、結果として出版事業の縮小に繋がるっていうのは納得いかない。(出版での赤字もけっこうな額だったけれど)
もちろん会社だし、経営していかなきゃならない。ぴあは、順調ではない出版事業をこのまま続けるくらいならば、失敗はしたけど確実にニーズはあるオンラインチケットや、エンタメにおけるクロスメディアみたいなものに力を注ぎたいのは当たり前だと思う。
、、、納得いかないというよりは、「寂しい」っていう主観のほうが強いんだと思う。
時代が変わっていく寂しさみたいなもの。
チケットなんて、すべてがオンラインになっていくんだろう。電話予約や窓口で受け渡しなんて、過去のものになるんだろう。
だけど、
オンラインな世の中が、腑に落ちないのは何故だろう。
納得いかないのは、何故だろう。
私を面接した、あの役員は退職するのだろうか。
自分の退職を知っていて新卒の面接をしていたならば、それこそ本当に切ない。
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